AIとビッグデータの違いは?関係性と活用事例について詳しく解説

AIとビッグデータの違い

近年、さまざまな業種で導入されているAI。

AIを活用するにあたって、欠かせないのがビッグデータの存在です。

この記事では、AIとビッグデータの関係と違いについて解説します。

また、AIとビッグデータを活用した事例についてもご紹介するので、ぜひビジネスのヒントにしてみてくださいね。

目次

AIとビッグデータの違いは?

まずは、AIとビッグデータの違いについて解説します。AIとビッグデータの関係性を知るためにも、お互いがどういったものなのかを把握することが大切です。

では、AIとビッグデータがそれぞれどういうものなのか見ていきましょう。

AIとは

AIとは、人間の知能を人工的に再現したものです。人工知能と呼ばれることもありますが、どちらも意味は同じと考えてよいでしょう。

AIは、人間と同じように判断をしたり、行動をしたりと人間に近いシステムを組むことが可能です。

そのため、最近では工場や飲食店などで人間と同じように働くAIロボットも増えてきており、人材不足やパフォーマンスの向上に役立っています。

また、データをもとに瞬時に判断することができることから、顔認証システムや音声認識にAIが活用されている事例も。このようなシステムは、ビッグデータと強い関係性があります。

ビッグデータとは

ビッグデータとは、ざっくりといえば多種多様なデータのことです。

多種多様な膨大な量のデータを蓄積することで、ビッグデータが完成します。

例えば、ビッグデータのもとになるデータとして、通販サイトの購入履歴やSNSの投稿内容、Webでの検索などが挙げられます。

こちらはあくまで、ほんの一例です。そのため、集めようと思えばさらに膨大な量のデータを蓄積することができるといえます。

ここまで膨大な量のデータの場合、扱いきれないことがほとんどですが、AIの技術を用いることでこのようなビッグデータを整理して扱うことが可能になりました。

AIとビッグデータはお互いに必要

ビッグデータを管理して、効率よく分析するにはAI技術が必要不可欠です。

AI技術の発展により、今まで扱いきれなかったビッグデータから有効なデータを抽出することが可能になります。

一方で、AIを成長させるためにもビッグデータが必要です。

AIにビッグデータから有効的なデータを繰り返し学習させることによって、AIの精度が上がるため、より効率的な作業が可能になります。

そのため、AIとビッグデータはお互いに必要な存在といえるでしょう。

AIとビッグデータの活用方法は?

AIとビッグデータを活用することによって、企業の課題解決や業務の効率化に役立っています。

例えば、工場のメンテナンス作業では、ビッグデータで繰り返し商品や機械を学習させることによって、不具合をすぐに見つけることが可能になりました。

また、SNSやマッチングアプリなどで不適切と判断された文章や投稿画像を自然と排除することも可能です。

こちらも、ビッグデータから不適切に該当する文章や画像を繰り返し学習させることによって、AIが検知することができるため、人間がわざわざ手動でチェックする必要がなくなります。

このように、AIとビッグデータを組み合わせることで、さまざまな活用が可能となるでしょう。

ビッグデータを使用することでAIを構築できる

ビッグデータを学習することでAIの性能は良くなるため、どんどん精度のよいAIへと進化することができます。

AIが学習するにつれて、規則性を発見して画像や文章などの判断をしたり、機械の不具合や商品の不良品などを検出したりと人間では気づきにくい部分もAIがカバーしてくれるようになってくるでしょう。

そのため、AIを活用するために、ビッグデータはなくてはならないものといえます。

AIとビッグデータの活用事例

あくまで一例として活用方法をご紹介しましたが、業種によってもAIとビッグデータの活用事例はさまざまです。

ここからは、AIとビッグデータの活用事例を業種別に見ていきましょう。

採用活動

採用活動では、仕事に適性があるかどうかを自動的に分析して、合否の参考にする活用方法があります。

具体的には、自社の社員に適正検査を実施して、性格や得意なことなどの特徴のデータを集めて抽出します。

この分析結果と候補者を比較して、入社後に活躍ができそうかどうかをチェックしたり、向いていそうな業務に配置したりとミスマッチを防ぐことができます。

一人一人の適正だけではなく、離職率を下げることにもつながるのもメリットです。

自動運転

ここ近年で自動運転のテスト走行などが進み、いよいよ現実味を帯びてきた自動運転ですが、自動運転にもビッグデータが役立っています。

センサーが映し出した物体が何かを識別するために、ビッグデータを使って精度を向上させている事例です。

例えば、子どもを識別して自動的に止まるには、年齢や性別、髪の長さや身長などさまざまな子どもを学習させなければいけません。

このように、ビッグデータを通じてAIは多くのことを学ぶことが出来るのです。

工場メンテナンス

AIとビッグデータを活用して、工場の老朽化対策や機械の故障を予防することに役立っています。

老朽化による事故や、機械の故障による作業の停止を防ぐことによって、従業員の不安を減らすことができるでしょう。

また、今まではいちいち人間が手作業でチェックしていた手間を省くことができるので、業務の効率化にもつながります。

公共事業

公共事業では、政治的な意思決定や対策に活用されています。

例えば、出生率や移住率などのビッグデータを分析することによって、将来の地域の活性化につなげることが可能です。

また、何か施策を考えたときに、実施した場合の結果をAIでシミュレーションすることによって、意思決定の手助けにもなります。

マーケティング業

顧客の新規開拓や営業にもAIとビッグデータが活用されています。

例えば、通販サイトなどで年齢別や季節別に売れている商品を分析することで、分析結果をもとにした商品開発が可能になるでしょう。

また、利用している顧客を分析することで、ターゲット層を絞り込むことができるため、見込み顧客への訴求にもつながります。

小売業

マーケティング業のように、売上データや顧客データを活用することで小売業にも役立てることができます。

AIとビッグデータを活用することによって、売上や仕入数などの予測ができるため、意思決定の判断材料になるでしょう。

とくに、小売業では在庫を余らせてしまうことで、業績が悪化してしまう可能性があるため、ビッグデータの重要性が高まります。

サービス業

サービス業では、顧客の動向やサービスの課題発見に活用されています。

顧客がどのような興味があるのかや、重要視しているポイントを分析することによって、最適なサービスを提案することが可能です。

また、ビッグデータを使って、ダイナミックプライシングを導入している事例もあります。

商品やサービスの価格を固定せず、需要によって価格を上下させることができるため、売上増加や閑散期を減らすことができるようになりました。

医療機関

最近では、医療機関にもAIとビッグデータが活用されています。

その代表として、画像診断です。画像データから異常を発見するために、多くの症例をAIに学習させることによって、AIが細かな異常でも発見することが可能になりました。

過去の膨大な診断画像と医師の知識・経験を活かすことで、大きな病気を未然に防ぎやすくなります。

AIとビッグデータを活用するメリット

AIとビッグデータは、活用するメリットが大きいことから、さまざまな職種で活用されています。

ここからは、具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

現状の状況を可視化できる

ビッグデータを分析して、過去の結果や将来的な予測が分かることから、業務や現場の状況を可視化することができます。

例えば、売れていない商品と売れている商品を分析することでニーズを把握したり、機械の稼働年数や作動音から故障の予兆を検知したりと、業務において何をすべきか把握することが可能です。

また、データを分析することによって、今の課題が何なのかを把握することができるため、課題解決に繋げることもできます。

意思決定の根拠になる

何か新しい企画を始めたり、新規事業を立ち上げたりと、何かしらの意思決定をする機会はビジネスにおいて多く訪れます。

こういった意思決定は、今までの経験や予測によって立てられることもよくあるでしょう。

しかし、ビッグデータを使って分析することによって、客観的根拠が生まれるため意思決定の判断材料にすることができます。

また、どちらかを選択しなければいけない状況の際にも、データがあることによって、判断材料ができるため、意思決定の手助けにもなるでしょう。

業務が効率化される

今まで人間がチェックしていたものをAIがチェックすることによって、業務の効率化を狙うこともできます。

人間が検品していた商品や部品を、AIが大量のビッグデータを学習することによって、同じようにAIが自動的に読み取って検品することが可能になります。

また、ずっと稼働させていたとしても一定のパフォーマンスを続けることができることから、人間が交代制でしなくてもAIにずっと任せることも可能でしょう。

時間や労力を削減して、人間にしかできない業務に集中できるため、生産性を向上させることができます。

AIとビッグデータの課題点

AIとビッグデータは、企業の手助けになる便利なものですが、一方でまだまだAIとビッグデータには課題点があります。

AIとビッグデータには、どのような課題点があるのか見ていきましょう。

セキュリティ面の不安

ビッグデータには、顧客の情報や会社の情報などの個人情報が含まれます。

そのため、データの取り扱いには十分に気をつけなければいけません。

ビッグデータで集めた情報をそのまま学習させてしまうと、プライバシーの侵害にあたったり、個人情報の流出につながったりと危険な状態になる可能性も考えられます。

そのため、機密情報を取り扱うには慎重に進めなければいけません。

ビッグデータを整備する環境

ビッグデータの分析は、上手く使うと業務の効率化や売上向上が期待できます。

一見、便利ですぐにでも導入したくなりますが、AIを使ってビッグデータを分析するには、環境や基盤の整備が必要となります。

ビッグデータを整備する環境を整えないといけないため、データ管理に耐えられるコンピュータやストレージを用意しなければいけません。また、データを分析するためのシステムも必要です。

専門知識がない場合は、この環境を整える段階でハードルが高くなってしまうでしょう。

データを扱える人材不足

ビッグデータを分析する環境が整っていたとしても、そもそもどうやってビッグデータを扱ってよいのか分からないというケースも少なくありません。

せっかくビッグデータを集めたとしても、上手く活用できる人材がいないのではもったいないですよね。

ビッグデータを扱える人材には、データサイエンティストやAIエンジニアが必要になります。

こういった人材がいない場合はスムーズに分析することができず、思うような成果が出ない場合も多いでしょう。

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この記事では、AIとビッグデータの関係と違い、活用事例について解説しました。

ビッグデータを扱える人材は年々需要が高まっており、導入したいけれど人材不足に陥っている企業も少なくありません。

そのため、今後AIエンジニアは将来性がある職業といえます。

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