近年、AIを使った様々なサービスや技術が多く見られるようになり、AIをより身近に感じるようになりました。
今後もますますAIを使った技術が増えることから「AIエンジニアになりたい」「AIを活用したアプリを開発してみたい」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、未経験の方にとって「AIエンジニア」になるには何から始めれば良いのか分からないと思います。
この記事では、未経験から「AIエンジニア」になるための方法を解説します。
また、未経験から「AIエンジニア」になったメンバーに転職するためにやるべきことをインタビューしたので、「AIエンジニア」への転職に興味がある方はぜひ参考にしてくださいね!
【注意】AIエンジニアという呼称は現場ではあまり使われない
「AIエンジニア」と言う呼称はあまり使われません。なぜなら、AIを使った職種は細かく分かれているのです!
AIと聞くと高度な技術で専門的なイメージを持つ方も多いと思いますが、最近は自動車の自動運転や食材から献立を提案してくれる冷蔵庫、介護ロボットなど日常生活においても活躍の場が広がっています。
AIに触れる機会が多くなったことから、AIに興味を持ち「AIエンジニア」に憧れる方も増えています。しかし、漠然と「AIエンジニア」に憧れを持っている方はどのような職種があるのかを知ることが重要です。
AIに携わる仕事は様々です。未経験から転職を考えている方は自分の適性に合った職種を探してみましょう!
AIエンジニアの職種とは?
では、どのような職種があるのでしょうか?
ここからは一般的に「AIエンジニア」と呼ばれる職種を紹介いたします。
自分が興味を持っている「AIエンジニア」はどの職種に当てはまるのかを見ていきましょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、大量に蓄積したデータを分析・解析し、結果を「活用」する業務です。
IT技術を使ってデータを分析し、クライアントに課題の把握〜解決の提案までを行っていきます。
そのため「データサイエンティスト」は
- プログラミングなどの技術を使いデータ利活用できる「データエンジニアリング力」
- 統計学や数学的な知識を使い、データ解釈できる「データサイエンス力」
- クライアントの課題背景を理解し、整理・解決できる「ビジネス力」
の3つの力が必要になります。
技術面が優れていてもクライアントの課題を理解できていなかったり、クライアントの課題を理解・整理できていたとしても、データを使って解決できる能力が無いと一流の「データサイエンティスト」と言うことはできません。
「データサイエンティスト」は「エンジニアとしての能力」や「統計屋としての能力」、「ビジネスマンとしての能力」が必要な職種です。
データ分析に詳しい「ITコンサルタント」という捉え方をしても良いでしょう。
データサイエンティストの仕事については、以下の記事で詳しく解説しています。
データサイエンティストになるための資格は、以下の記事で詳しく解説しています。
逆に、データサイエンティストに向いていないタイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。
機械学習エンジニア
「機械学習エンジニア」とは、システムや複雑なアルゴリズムを実装する業務です。
そのため、データサイエンスに関するスキルだけではなく、アプリ開発やWeb開発スキルも必要となります。
「データサイエンティスト」よりもエンジニアリング能力やシステム開発に関して、高いスキルが求められ、より専門的な知識もつけなければいけません。
「機械学習エンジニア」はWeb系業界に多く在籍しており、「ソフトウェアエンジニア」が派生した職種です。一方、SI業界ではクライアントのビジネス課題を解決することがメインになるため、「データサイエンティスト」が多く在籍しています。
機械学習エンジニアの仕事については、以下の記事で詳しく解説しています。
機械学習エンジニアに向いていないタイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。
データエンジニア
データエンジニアとは、データ活用のための基盤を作る職種です。
膨大なデータを扱いやすくするために、データを整理するシステムを構築・運用します。
プロジェクトの課題解決に最適なクラウドサービスを選定し、「データサイエンティスト」や「機械学習エンジニア」がデータを取り出し、分析に使いやすい構造でデータを格納します。その後、問題なくシステムが動作するように運用・監視します。システムにエラーが発生した場合は、対応する必要があります。
上記のように、DXプロジェクトにおけるビジネス課題に最適なシステムを作り、運用することがデータエンジニアの役割です。
データエンジニアの仕事については、以下の記事で詳しく解説しています。
データエンジニアの仕事がつまらないと感じるタイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。
データアナリスト
データアナリストは、BIツールやプログラミング技術を活用し、データのビジュアライズを行い、クライアントの課題解決のための提案を行う業務です。
データアナリストはBIエンジニアと呼ばれることもあります。
BIツールは、データ加工や分析を効率的に行うツールのことで、データの傾向を掴むために使用します。クライアントへ課題解決のための提案を行う必要があるので、データサイエンティストと同様にビジネスマンとしての能力も必要となってきます。
データアナリストの仕事については、以下の記事で詳しく解説しています。
データアナリストの仕事がつまらないと感じるタイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。
未経験でもAIエンジニアになれる理由
未経験でもAIエンジニアになれる理由は、AIエンジニアは現在深刻な人材不足にあるからです。
みずほ情報総研の試算によると、2020年に「先端IT人材」は約3万人前後不足しているようです。
先端IT人材とは、AIやIoTなど、先端IT技術等に関連する市場を担うIT人材のことを指しており、ここにAIエンジニアも含まれています。
今後、ますますAI技術が成長し、AIを取り入れたサービスが当たり前になっていきます。
そのため、未経験からスキルや実績を積んで、一流のAIエンジニアを排出することに企業が前向きなことが挙げられます。
未経験が転職先を選ぶポイント
そもそも、AI業界自体が急激に成長してきた業界であるため、未経験者を教育する環境が整っている企業は珍しいです。
そのため、選ぶポイントは「AIエンジニアを教育する環境が整っているのか?」という点に注目しましょう。
AIエンジニアとしてキャリアを進めていきたい方には、コンサル会社、SIerなど他社のAI導入を支援している企業がおすすめです。
なぜなら、これらの業態は色々な案件が揃っているので、自ら学習できる人におすすめな環境だからです。
20代・30代でAIエンジニアを目指したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
未経験でAIエンジニアになった場合の年収
2020年現在、doda等で調べると、未経験OKのAIエンジニアの求人は年収300~400万円であることが多いです。
弊社のAIエンジニアの求人も入社1ヶ月目の月給は25万円です。
「AIエンジニアってそんなにもらえないんだ…」と思った方も多いのではないでしょうか?
たしかに、20代の平均年収が約300万円ですので、そこまで高い年収とは言えないでしょう。
参考:総務省統計局
しかし、それでも、AIエンジニアという職種には、収入面のメリットが十分にあると考えています。
何故なら、スキル習得に伴って、収入UPが十分に期待できるからです。
また、AIエンジニアのスキルは、マーケティングなどのスキルに比べて可視化されやすいため、スキル習得が収入にすぐに反映されます。
例えば、弊社のAIエンジニアの方には、入社後1ヶ月の研修後も勉強会などで継続にスキルを上げていただき、1年で50万~150万円ずつ年収を上げていきたいと考えております。
実際に、毎年80万円給料を上げている実績もありますよ!
AIエンジニア全体の年収相場
一口にAIエンジニアと言っても、地域や経歴などによって、年収は千差万別です。
その中でも、典型的な求人をまとめると、AIエンジニアの年収は以下の通りです。
AIエンジニアの求人の類型 | 年収の相場 |
未経験OK | 300~400万円 |
日系 | 500~1,000万円強 |
外資系 | 800~1,500万円 |
アメリカ大手 | 数千万~数億円 |
参考:AI職種の給料っていくら?【AIエンジニアになりたい方へ Vol.3】石井 大輔
国内のAIエンジニア年収は海外(アメリカ)に比べると低い?
海外のAIエンジニアに目を向けてみましょう。
アメリカの経済紙として有名な「Fobes」の調査によると、年収1,000万円を超える層がもっとも多く日本の求人と比較して年収が高いことが分かります。
中には年収5,000万円以上、1億円以上の案件もありAIエンジニアとしての経験が10年に満たなかったとしても、多くの給料を手にしている人が多いです。
日本は特にIT系において海外よりも給与水準が低いとされていますが、例に漏れずAIエンジニア業界とでも海外に比べると見劣りするかもしれません。
一方で、海外では実績を出せないとすぐに待遇が悪化したり、解雇されてしまったりと安定的な雇用に対してはリスクがあります。
どちらを優先するのかは一概に決められませんので、難しいところです。短期間で一気に稼ぎたいのであれば、海外のAIエンジニアを目指すのも選択肢になります。
AIエンジニアになった場合の生涯年収も考えよう
弊社に応募してくださった未経験の方には、「生涯収入で考えていただきたい」とお話しさせていただいております。
「でも、簡単に機械学習が使えるツールも生まれているし、AIエンジニアのスキルも陳腐化してしまうんじゃないの?」
機械学習などをご自身で勉強されている方の中には、このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
しかし、IT関連のツールを思い出してください。ITバブルが起きて約20年経ち、便利なツールは数多く登場しましたが、ITエンジニアは職を失っていません。
それどころか、今でも年収1000万円以上もらっているITエンジニアの方は少なくありません。
私は、AIエンジニアに関しても似た現象が起きると考えております。
現在、高収入のITエンジニアは、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーなど、ITの技術で事業やプロジェクトの課題を解決する役職です。
参考:Geekroid
AIも同様に、その技術が様々な事業の課題を解決することを期待されています。
ですので、勿論、継続的なスキルアップは必要ですが、AIエンジニアは将来的にも高収入が期待できると考えております。
AIエンジニアのやりがいについては、以下の記事で詳しく解説しています。
未経験OKの会社でAIエンジニアになるメリット
未経験からでもAIエンジニアになれる会社は、研修制度が充実していることが多く、一からスキルを身につけることができます。
また、AI技術が急速に発展している現在、AIエンジニアは需要が高く転職市場でも注目を集めています。
そのため、今後よりキャリアアップするための土台作りや経験に活かすことができるのもポイントになります。
まとめると、未経験OKの会社でAIエンジニアになるメリットは、働きながらスキルを身に付けられる点と実績が積める点がメリットと言えるでしょう。
AIエンジニアの面接対策は、以下の記事で詳しく解説しています。
①働きながらスキル習得ができる
スクールなどに通ってスキル習得を目指す場合、年間数十万~百万円の学費を払うことになります。
独学の場合、そこまでの出費はありませんが、本業の合間に学習を進めることは簡単ではありません。
その点、未経験OKの求人に転職できれば、収入を得ながら勤務時間中にスキルを習得していけるのです。
②実績を積める
フリーランス・会社員に限らず、「実績」はエンジニアの収入を決める最も重要な要素です。これは、AIエンジニアも例外ではありません。
そのため、スクールや独学でスキルを身に着けても、よっぽどの実績がない限り、未経験に近い条件で採用されることになります。
それであれば、最初から未経験OKの求人に転職をしてしまう方が効率よくキャリアアップを目指せるでしょう。
まとめると、スキル習得と実績獲得の観点から、未経験OKの求人への転職は、未経験からAIエンジニアを目指す方にとって有望なキャリアパスと言えるでしょう。
未経験からAIエンジニアになるためにやるべきこと
未経験でもAIエンジニアになるためには、プログラミングのスキルを習得することが重要です。
まずは基本的なプログラミング言語を学び、その後にAIに関する専門知識を身につけましょう。
さらに、オンラインのチュートリアルや書籍などを利用して勉強を継続することも大切です。
また、AIに関するコミュニティに参加し、情報交換や人脈作りを行うことで学びを深めることができます。
特に、機械学習やデータサイエンスに携わっているエンジニアのプラットフォームである「Kaggle」は、世界中のAIエンジニアと交流ができ、更に無料でコンペにも参加することが可能です。
独学でAIエンジニアを目指している方にとって、有意義な学習になることでしょう。
よって、未経験者でもAIエンジニアになることは可能ですが、自己学習や情報収集を継続的に行うことが必要です。
ここからは、具体的な例を見ていきましょう。
①プログラミングのスキルを身に付ける
AIエンジニアになるためには、プログラミングのスキルが必要です。
プログラミングスキルを身に付けるためには、プログラミング学習のためのオンラインコースや書籍を活用するのがおすすめです。
具体的には、以下のPython講座やチュートリアルを通して実際にプログラミングに触れてみましょう!
ジャンル | こんな人におすすめ |
Python | 完全に0知識から始める人 |
機械学習 | 機械学習・統計初心者の人 |
機械学習 | ある程度知識がある人 |
その後、統計学の勉強や機械学習の勉強に取り組むのがおすすめです。
また、実際に手を動かしてコードを書くことや、慣れてきたらAIに関するコミュニティーで実際にコンペに参加して実績を作るのも有効的です。
②機械学習の知識を身に付ける
機械学習の知識を身に付けるには、まずは数学や統計の基礎を学ぶことが大切です。
具体的には、以下の資格を取得する、もしくは経験を積んでおくのがおすすめです。
資格
- 基本情報技術者試験
- 統計検定2級
経験や知識
- Python,SQLによるデータ加工
- 機械学習に関する知識
- Kaggle出場経験
③AIに関する最新技術の情報を収集する
AIの技術は日々進化しており、AIエンジニアになって安心して学習しなくなると、どんどん最新の技術をもったAIエンジニアに先を越されてしまいます。
そのため、AIエンジニアになるためにも、常にAIに関する最新の情報を常にキャッチアップする必要があります。
AIの最新技術情報を知りたい場合は、AIに特化したニュースサイトやブログ、学術論文、業界イベントやカンファレンスなどをチェックするのがおすすめです。
AIのコンペサイトによっては、AIの最新技術のセミナーや発表会を行なっているものもあるのでぜひ積極的に参加しましょう。
初心者におすすめのAIが学べる本は、以下の記事で詳しく紹介しています。
④データ分析のスキルを身に付ける
AIエンジニアになるためには、データ分析のスキルを身に付けることも重要です。
具体的には、統計学の基礎を学ぶのをおすすめします。
以下のサイトでは実践的なプロジェクトなどを通じて、理論的な知識と実践的なスキルを身に付けることができます。
ジャンル | こんな人におすすめ |
統計学 | 完全に0知識から始める人 |
統計学 | ある程度知識がある人 |
SQL | 完全に0知識から始める人 |
ある程度、基本知識が身に付いたら業務において実践的なデータ分析の経験を積むことも大切です。
KaggleやSIGNATEなどのコンペサイトに参加し、データ分析の課題に取り組みましょう。
コンペだけでなく、練習問題もあるので初心者も敷居が低いのもポイントです。
エスタイルでは未経験からのAIエンジニアを募集!
当メディアを運営するエスタイルではAIエンジニアを募集しています!
エスタイルのメンバーは、9割以上は業界・職種未経験!ほとんどの人が未経験からのスタートですが、活躍の場を広げています!
もちろん、未経験の人でも最短2ヶ月の導入研修を行っているので、AI・データサイエンス人材として必要なスキルを習得できます。
上記研修に加えてオンボーディング担当メンバーのサポートもあり、AIエンジニアとして確実にスキルアップできる環境を整えているのでご安心ください。
皆さまからのご応募お待ちしております!
▼エスタイルの業務や環境が知りたい人はこちらも参考にしてみてください!