目的
コールセンター業務を生成AIで効率化するため、実証実験から試行導入フェーズを支援
<概要>
- 生命保険の契約期間は長期にわたるため、過去から現在までの多種多様な商品に関する照会に対応かつ、複雑な手続き案内が必要でコールセンター業務の工数が膨らんでしまっていた
- 業務を効率化し顧客に向き合う時間を増やすため生成AIの導入をスタート
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エスタイルが実証実験から携わり、現在は試行導入を進めている
<課題>
- 商品と顧客が増えるにつれ、コールセンター業務が逼迫してしまう状況であった
<選定理由>
- 生成AI活用の実証実験にあたり、生成AI技術の知見を有するパートナーとの協業が不可欠であった
- そんな中代表の宮原と出会い、生成AI領域に詳しいかつスピーディーで柔軟な対応を期待しエスタイルに発注
- 2023年の実証実験を経て、社内人材も一定程度生成AI利活用に関するノウハウを蓄積できたが、生成AI関連技術の発展も飛躍的にスピードがあがり、最新情報をフォローするのも難しい状況に。最新の技術をキャッチアップしているパートナーの支援が引き続き必要となり、エスタイルに継続発注へ。
<効果>
- 社内に生成AI活用のナレッジが蓄積された
- 実証実験で良い成果が出て、実業務への展開が進んでいる
全社横断のDX推進。生成AI活用の必要性が迫られる
T&D保険グループは、市場特化戦略を追求する国内生命保険事業をコアに、生保事業と親和性のあるクローズドブック事業、アセットマネジメント事業、ペット保険事業等から構成される上場保険グループだ。そのグループの中で、T&Dフィナンシャル生命は、金融機関や来店型保険ショップ・訪問販売代理店等、複数保険会社の商品を取り扱う乗合代理店市場に特化した生命保険会社。2023年度の新契約高は、前年度比26.1%増の8,671億円となり、同市場で成長を続けている。
T&D保険グループでは、2021年8月に「T&D保険グループデジタルビジョン」を策定。デジタル技術を活用したグループ各社の特化戦略の深化、グループシナジーの追求、成長領域・新規事業への挑戦に取り組んでいる。環境変化や競争の激しい乗合代理店市場において変化に柔軟に対応し、お客さまに評価される商品・サービスをスピーディーに提供するためには、全社横断的なDX推進体制が必要だ。そこで、商品・マーケティング部門のDX企画機能とIT部門を統合し、2024年4月にDXシステム統括部を新たに発足させた。
エスタイルの生成AIに関するナレッジと柔軟さを評価
エスタイルはT&Dフィナンシャル生命保険株式会社の生成AI利活用プロジェクトの実証実験や、実業務へ展開していくための開発をサポートしている。
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社DXシステム統括部長の山本氏は、「生成AIをはじめとするAI技術について詳しい人材が社内におらず、現時点の生成AIの可能性や限界、先行事例などの知見も全くない状態でした。そんな時に代表の宮原さんと出会い、ビジネスインパクトを創出していくための生成AI活用プロジェクトのご提案をいただいたんです。実証実験では、変化しやすい生成AI領域で、スピード感を持って進めていただける推進力から頼もしさを感じています。」
生成AIの活用で、顧客の人生をより幸せに
昨年、コールセンターの受電後の後続業務の効率化の検証が終わり、現在は試行導入に向けてプロジェクトが進んでいる。生成AI技術は進歩のスピードが著しく、週単位でアップデートや新技術が登場している状況である。エスタイルはエンジニアの社内教育にも力を入れており、最新の動向にキャッチアップしている点を評価いただき、引き続きパートナーとしてプロジェクト推進に携わっている。
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社は、生成AIを商品やサービス、業務へ組み込み、新たな価値提供や大きなビジネスインパクトの創出に向け取り組みを続けていく方針である。山本氏は、「人生100年時代と言われている中で、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社はより豊かに安心して暮らせる世界を実現したいと考えています。保険や資産運用だけでなく、デジタルで新しい価値をプラスし、顧客の長い人生を幸せにしていきたいです。そのために、生成AIの活用を進められるよう、エスタイルと連携をとっていきたいですね。」
今後のエスタイルは、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社の新しい価値創出に貢献する、重要な役割が期待されてくるであろう。