伊藤忠商事の新たなビジネス可能性を探る、生成AI活用推進プロジェクト。活用の基盤づくりに大きく貢献したエスタイル

目次

目的

生成AIの活用を社内に浸透させ、新たなビジネス創出に繋げたい

<概要>

  • 伊藤忠商事株式会社は、生成AIの活用による生産性向上、既存ビジネス高度化、新規ビジネス創出のため、生成AIに詳しいパートナーが必要だった
  • 生成AIに関する知見や伴走力、スピード感が決め手になりエスタイルと契約
  • プロジェクトは現在も進行中だが、生成AIを活用した生産性向上の基盤づくりが完了。今後はより社員に使ってもらえるような機能の追加、啓蒙活動に取り組んでいく

<課題>

  • 日々トレンドの変わる生成AIに精通したパートナーがいない状態だった

<選定理由>

  • エスタイルの伴走力とコンサルティング力
  • 開発をスピーディーに対応
  • AI専門家としてのナレッジをシェア

<効果>

  • 生成AIを活用した生産性向上の基盤づくりに大きく貢献
  • スピード感を持って、次々と生成AIの活用施策を進められた

新規ビジネス創出のため、生成AIを活用

伊藤忠商事は繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において幅広いビジネスをグローバルに展開する大手総合商社だ。2022年度の連結純利益は8,005億円となり、2年連続で8,000億円超を達成している。

そんな伊藤忠商事は2023年5月、ChatGPT等の生成AIを用いてグループの生産性向上、業務変革や新規ビジネス開発支援を行う「生成AIラボ」を伊藤忠商事のIT・デジタル戦略部、情報・金融カンパニー及び複数のパートナー企業と共同設立した。生成AIラボを舞台に、独自のデジタル環境で新たなビジネスの可能性を模索。本プロジェクトでは、伊藤忠商事特有のニーズに合わせた機能開発に着手し、音声議事録の自動化やOCR技術と生成AIを掛け合わせた機能など、個別のビジネス要件に応じた開発を進めている。

日進月歩の生成AI市場において、競争力のある速度で開発を進めていくには、密にコミュニケーションが取れて要件定義から開発までこなせるスピード感のあるパートナーが必要だった。

ITデジタル戦略部 DXプロジェクト推進室のリードを担当する山地氏(20243月取材時点)は、「生成AI研究ラボは立ち上がったが、厳格なセキュリティ要件の下での制約や、技術的・営業的視点からの様々な課題に直面していました。そんな時に、エスタイル代表宮原さんと出会い、お話を聞く中でエスタイルのAIに関する知識や伴走力なら小さな課題を迅速に解決し、生成AIの可能性を探求しながら新たなビジネスモデルへの道を探っていけると感じ、依頼を決めました。」と語る。

エスタイルの伴走力とスピード感を評価

エスタイルは伊藤忠商事のAIプロジェクトに伴走し、生成AIのプロとしてのアドバイスや開発のプロジェクトマネジメント、サポートなどを担当している。

日々変化の激しい生成AIではスピード感が重視されるが、エスタイルのコミュニケーションや開発スピード、課題に対する提案力が大きく評価されている。ITデジタル戦略部 DXプロジェクト推進室を統括している黄瀬氏は、「業務効率化の基盤作りや仮説検証への取り組みを進める本プロジェクトは、伊藤忠グループにおける課題解決とビジネス変革のための重要な一歩です。生成AIを通じて、ノウハウの共有を通じたグループ間シナジーの創出を目指し、今後は業務効率化を超えたビジネスの創出に挑もうと考えています。そこで、エスタイルの技術力と生成AIに対する深い理解は、プロジェクトを推進する上で不可欠な要素となっています。」と語っている。

エンジニアリングとコンサルティングをかけ合わせ、伊藤忠商事に新たな可能性を

現在は伊藤忠商事内で使われているセキュアな生成AI環境で安心して使える社内GPT、議事録生成や、音声認識、ファイルの読み込みまでプロジェクトが進んでいる。

伊藤忠商事は、エスタイルとの連携をさらに深め、未来の技術に関する全般的な取り組みを共に進めていくことを望んでいる特に、エスタイルと新たな技術の導入や既存のAI技術との連携を通じて、伊藤忠商事独自のビジネス展開や業務改革に貢献することを目指す。黄瀬氏は「ITコンサルティングの側面とエンジニアリングの融合をさらに進め、伊藤忠商事のDX推進においてより大きな役割を果たしてもらいたい」と期待を寄せている。

また、山地氏は「生成AIの活用について、メンバーが使いこなせるための啓蒙活動がまだまだ必要です。約4,200人の社員に対して、自分なりの使い方を見つけていく必要があると思います。今後は機能をどんどん拡張して、これまでと違う啓蒙活動をしながらビジネス創出に繋げていきたいと思います。エスタイルのナレッジやフィードバックをもとに、私たちの判断スピードも上げていきたいですね。」と語る。

今後のエスタイルのスピード感と柔軟な対応力は、伊藤忠商事のDX戦略を支える重要な力となっていくだろう。

 

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