AI(人工知能)は、コンピュータがデータを分析して最適な情報を判断したり最適な情報を提案することができる技術です。
家電や自動車、スマホアプリなど様々なものに使われるようになり、今やAIは私たちの生活には欠かせない存在となっています。
今後もよりAIの活躍が予想されることから、AIを使った仕事は、年々需要が高まっています。そのため、転職を考えているのであればぜひ注目したい業界の1つです。
この記事では、AIを使った仕事の種類についてご紹介します。AIに関わる仕事に興味がある方はご参考ください。
AIはどんなことに活躍している?
毎日の生活を送るにあたって、最近AIを見る機会が増えている方も多いのではないでしょうか。
AIは、飲食店やスーパー、ショッピングセンターなどの店や自動車や家電といった物まで様々な分野で活躍しています。
以前は人間の気持ちが分からないと言われていたAIですが、最近では介護や医療現場などでも活躍することが増えており、コミュニケーションに特化したAIも登場しています。
「人間にしかできない仕事」と言われていた職業も、できる範囲が増えていることから、多くの業界でAIが活躍するようになりました。
日常生活におけるAI
日常生活でよく見るのは、スーパーのセルフレジやファミレスの配達ロボットなど人間の仕事をサポートするAIではないでしょうか。
今までは、人間がスーパーのレジ打ちやご飯をテーブルに運ぶ仕事をしていましたが、AIがやることで人手不足を解消することが可能になりました。
また、単純作業をAIに任せることで、人間がより高度な作業に集中することができるメリットもあります。
その他には、自動車の自動運転機能やエアコンの自動温度調整などもAIの技術が使われています。AIの技術によって生活が快適になることも増えています。
また、加工技術を使ったスマホアプリや画像作成など、若い人を中心にAI技術を使って楽しむ様子も見受けられます。
AIを使った仕事は何がある?
今や世界中で受け入れられているAIですが、誰でも簡単にAIを使いこなせるのはAI技術の発展があってこそです。
AIを今後発展させるためにも、AIを使った仕事をするAI人材は欠かせない存在です。
AIを使った仕事は、1つだけではありません。ここからは、種類ごとにAIを使った仕事について見ていきましょう。
AIを使ってデータを分析する仕事
AIを使ってデータを分析する仕事は、企業の課題解決に向けた提案や問題点を発見するといった業務があります。
コンサル業務のようなことも行うため、ビジネス寄りのポジションの職種が多いのが特徴です。
営業やコンサルからの転職やコミュニケーション能力が得意な方の転職に向いているでしょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、IT技術を使ってデータの分析や解析をしてデータ結果を利活用する業務です。
データの分析結果をもとに、クライアントに課題の把握から解決の提案までを行っていきます。
データ分析に必要なスキルはもちろん、クライアントとの円滑なコミュニケーション能力も求められるポジションです。
データアナリスト
データアナリストは、データの可視化を行うことができるBiツールやプログラミング技術を使ってデータのビジュアライズを行い、クライアントの課題解決のための提案を行っていく業務です。
比較的ビジネス寄りのポジションで、AIの分析ツールを使ったコンサルタントのようなイメージです。
他の職種よりは専門的な知識を必要としませんが、クライアントとの円滑なやり取りができるコミュニケーション能力が求められます。
AIコンサルタント
AIコンサルタントは、クライアントが抱える経営課題や業務課題を解決できるAI技術を提案する仕事です。
「AIは便利なもの」という認識は広がっていますが、AIに明るくない企業の場合、導入したくてもどうやって導入すれば良いのか分からないというケースは少なくありません。
AIを導入したい目的や活用方法を踏まえた上で、AIコンサルタントが導入すべきかの判断やどういったAIが最適なのかを提案していきます。
データマーケター
データマーケターは、AIデータを活用して消費者に最適なマーケティングを行う仕事です。
例えば、通販サイトなどで購入者の年齢や性別、アクセス履歴などのデータを踏まえて、どのような商品が人気あるのかを調査していきます。
データ分析の結果や調査結果から新商品の開発や、課題を解決するためのマーケティング戦略を提案していきます。
AIを使ってサービスを開発する仕事
AIを使って人々の生活や仕事に役に立つAIを開発していく業務です。
エンジニアとしてのスキルが必要なため、より高度なプログラミング技術や機械学習や深層学習に関する知識が必要となります。
高度なスキルを求められる仕事ではありますが、自分の開発したAIサービスが、多くの人に使われたり、業界で活躍するという大きなやりがいがあるといえます。
機械学習エンジニア
機械学習エンジニアは、業務内容は、機械学習を使ってシステムやアルゴリズムを実装してシステム開発や機械学習モデルの開発をしていきます。
データ分析などのデータサイエンスに関するスキルはもちろん、アプリ開発やWeb開発スキルも必要です。
複雑なアルゴリズムを使うため、高いプログラミング能力だけでなく、機械学習や深層学習に関する専門的な知識を同時に身に付けておきましょう。
IoTエンジニア
IoTエンジニアとは、文字通り「IoT(Internet of Things)」のシステムや技術等を開発するエンジニアです。
IoTはAIの発展によるビッグデータの活用や5Gの普及などを背景に、年々需要が高まっているポジションになります。
デバイスそのものの設計や、ネットワークやセキュリティシステムなど多方面において活躍するエンジニアです。
ロボット工学技術者
産業用ロボットや医療用ロボット、災害用ロボットなど、様々なロボットを開発するのがロボット工学技術者です。
実際に行う動作のプログラミングや、センサーの開発などが主な業務となります。
最近では、手術を行う医療用ロボットや野菜などを育てる農業用ロボットなども増えており活躍の場を広げています。
人命に関わるロボットを開発することから、幅広い知識と独創的な発想が必要なポジションです。
AIを使って技術者をサポートする仕事
AI技術を応用させるためにも、まずはAIをつくったりAIを成長させるためのデータを整備する必要があります。
AIを使ってサービスを開発したり、AIデータを使って分析するための基盤をつくるのが、AIを使って技術者をサポートする仕事です。
AIを扱える人材は年々増えているものの、AIを使って技術者をサポートする業種は高度なエンジニアスキルと経験が必要なことから、どの業界からも非常に需要の高いポジションといえます。
システムエンジニア
システムエンジニア(SE)は、情報システムやソフトウェアを設計したり開発したりする職種です。
AIのシステムの全体像を考えたり、AIのシステム構築や運営を行っていきます。
自社のAIサービスを運営する社内SEや、クライアントの依頼によるAIデータのシステム構築など多くの分野で活躍します。
データエンジニア
データエンジニアは、データ分析や活用に関わる専門職です。
データの収集や調整、データ管理を担っており、マーケティング調査やビジネスにおける膨大なデータを扱いやすくするために、情報基盤を構築したり運用したりする仕事です。
また機械学習やAIの分野において、学習データを作成したり、問題なくシステムが動作するように運用・監視する業務もあります。
システムにエラーが発生した場合は対応する必要があるため、専門的な幅広い知識を必要とします。
AIを使った仕事に就くためにやるべきこと
AIを使った仕事に就くためには、スキルや知識が必要となります。
全くの未経験で「何から勉強したら良いのか分からない」という方は、資格の勉強をして資格を取得しながら知識を身に付けることをおすすめします。
AIを使った仕事に就くには、必ずしも資格が必要というわけではありません。ですが、業界やAIの知識を広げるためにも勉強しておいて損はないでしょう。
では、ここからは具体的にAIを使った仕事に就くためにやるべきことを解説していきます。
①プログラミングのスキルを身に付ける
全てのAIのエンジニア業務において、プログラミングスキルは重要といえます。
プログラミングはデータの処理や分析、データパイプラインの構築など、データエンジニアリングにおいて不可欠な能力です。
特に、データエンジニアが使用する主要なプログラミング言語「Python」はデータ処理や科学計算、機械学習のライブラリが豊富であり、データエンジニアリングのさまざまなタスクに適していることから取得すべきスキルです。
他にも、ScalaやJava、R言語などもデータエンジニアが使う言語として一般的なので覚えておきましょう。
②機械学習の知識を身に付ける
機械学習は、データのパターンや関係性を自動的に学習し予測や意思決定を行うための手法です。
機械学習は、AIにデータを読み込ませて学習させたり開発するのに欠かすことができません。
機械学習モデルの構築やトレーニングなどに関わるタスクを行うためにも、機械学習の知識や実装経験を身に付けておきましょう。
全くの初心者の方は、Kaggleなどの機械学習コンペに出場するのがおすすめです。
上位に入賞することで、未経験でも実力としてアピールすることが可能なので、未経験からAIを使った仕事に就きたい方はぜひ積極的に参加しましょう。
③AIに関する最新技術の情報を収集する
AIは日々進化しており、どんどん最先端の技術が登場しています。AIを使った仕事に就く前はもちろん、その後も日々最新技術の情報を収集する必要があります。
今までできないと思っていた技術も、最新技術を使うことで達成できる可能性も考えられます。
自分の知識が古くならないためにも、常にAIに関する最新技術の情報を収集する癖を付けておきましょう。
④データ分析のスキルを身に付ける
統計学や情報工学、アルゴリズムなど、データ分析に必要なスキルも大切です。
業種に限らず、正しい分析結果を導きだすことでデータを活用することが可能になります。
PythonやSQLなどのツールや言語を使用してデータの前処理や変換を行う技術は役に立つのでぜひ経験しておきましょう。
実際に実務として数をこなしていくことで、スキルアップが期待できるため最初は未経験採用を行っている会社に入社するのがおすすめです。
⑤AIやデータに関係する法律を身に付ける
AIや多くのデータを学習することから、無意識のうちに法律や権利に関わる作品を生成してしまう問題が懸念点となっています。
AIの画像生成が流行していますが、著作権のある画像を読み込ませたり、実在する人物を合成させたりと「オリジナル作品」ではない作品が世に出回っているということで問題となっています。
今後、AIを使った悪用も考えられることから、AIの利用において知的財産と契約に関する法的知識を身に付けて適切な使い方を身に付けておきましょう。
AIを使った仕事は今後ますます増える
この記事では、AIを使った仕事の種類について紹介しました。2023年時点ですでにAI人材は不足しており、AIを使った仕事は今後ますます増えると予想されます。
よりAI技術が進化すること踏まえると、AIを使った仕事は将来性もあるでしょう。
就職や転職を考えている方は、AIを使った仕事に注目してみてはいかがでしょうか。